千葉大学公共研究センター

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6/15(日)国際シンポジウム「地球的環境危機に対する国際的提言」開催

環境思想国際シンポジウム
「地球的環境危機に対する国際的提言―環境思想とその公共哲学―」

 COEの共催企画ですが、このたび6月15日(日)から17日(火)
まで、ロビン・エッカースレイ氏(オーストラリア、メルボルン大学
教授)とジョン・バリー氏(英国ベルファストクイーンズ大学リー
ダー・准教授)をお招きして、環境思想の国際シンポジウムを開催す
ることになりました。

 プログラムの詳細については追ってホームページなどでもご案内さ
せていただきますが、特に初日は、ジョン・バリーならびに小林正弥
両氏による基調講演「地球とアジアの環境危機に対する実践的提言」
に続き、岡島成行氏(大妻女子大学教授、環境ジャーナリスト)や
角田尚子氏(ERIC国際理解教育センター事務局長)ほかをパネリスト
に迎え、「地球的環境危機に対する思想と実践:洞爺湖サミットを前
にして」と題するパネル・ディスカッションを予定しております。
通訳もございますので、数多くの方のご来場を心より、お待ちいたし
ております。(COEフェロー 宮崎 文彦)


日程:2008年6月15日(日)・16日(月)・17日(火)

会場:
 6月15日 千葉大学けやき会館大ホール 
 6月16~17日 千葉大学社会文化科学系総合研究棟
        2階マルチメディア会議室

主催:千葉大学人文社会科学研究科地球福祉研究センター、環境思想研究会
共催:千葉大学人文社会科学研究科21世紀COEプロジェクト
  「持続可能な福祉社会に向けた公共研究拠点」(公共研究センター)


【開催趣旨】
 私たちが直面している地球環境問題は、すでに個別の問題に対する技術の
進歩によって対処可能であるというレベルを超えたものである。科学技術の
進歩による解決だけではなく、危機を生み出している現代社会、あるいは、
現代文明そのものについて考え、人間と自然との関係がどのようにあるべき
か、さらに、どのような方向をめざしていくべきか、について議論する、多
角的な視点からの「環境思想」が今、求められている。

 この地球的環境危機に際して、これまでの産業社会システムがもたらした
地球負荷現象としての公害・環境問題への反省をもとに、より包括的に、か
つ、根本的に、私たちが自然とともに共生していかなければならない世界そ
のもの、また、その未来のあるべき姿について考え、行動しなければならな
い時代になっているのである。

 この国際シンポジウムにおいては、このような極めて高度に「公共的な」
問題である地球的環境危機に対して、「環境思想」と「公共哲学」という
新しい学問的知見から、持続可能な社会システムはいかにして構築される
べきか、また、そのために私たち一人ひとりが取り組むべき課題は何かに
ついて議論を行なう。さらに、この夏わが国において、地球環境問題を主
たるテーマとして開催される「洞爺湖サミット」を前に、具体的な政策提
言にまで踏み込む議論へと展開されることが期待されている。

 残念ながら、わが国においては「環境思想」という学問は未成熟で、十
分議論されるにいたっていない。そこで今回は、環境思想の中でも大きな
社会的影響力を有している、環境政治思想・環境政治学研究のパイオニア
的地域である、イギリスとオーストラリアから、世界的に活躍されている
第一人者を招き、日本の研究者との議論を通して、「環境思想」と「公共
哲学」のわが国における発展をめざしている。またシンポジウム初日には、
NGO関係者なども招き、一般市民を対象にした基調講演会、ならびに、
パネル・ディスカッションも行ない、地球的市民のあり方について議論す
る予定している。

【参加メンバー】
外国人研究者:
Robyn Eckersley (Professor, University of Melbourne、Australia)
John Barry (Reader, Queens University of Belfast, UK)

日本人研究者:
松野 弘(千葉大学人文社会科学研究科教授)、小林正弥(千葉大学法経
学部教授)、広井良典千葉大学法経学部教授)、倉阪秀史(千葉大学
法経学部教授)
池田寛二(法政大学社会学部教授)、岡島成行(大妻女子大学家政学
部教授)、川島耕司(国士舘大学政経学部准教授)、鬼頭秀一(東京
大学大学院新領域創成科学研究科教授)、栗栖聡(徳島大学総合科学部
教授)、千葉 眞(国際基督教大学教授)、森田明彦(東京工業大学
会理工学研究科社会工学専攻特任教授)ほかを予定。


逐次通訳:近藤正臣氏(大東文化大学教授)ほか